高学歴男子が、この本読んでみた結果
相手と接するときの態度を、考え直すきっかけになった一冊をご紹介します。
世間的には僕がいる京都大学大学院は、高学歴に入るみたいなので、タイトルにつられて、犬山紙子氏のこの本を読んでみました。タイトルコピーの威力って、すごいですね。
「イタい」ってどういう状態?
タイトルに釣られて読んだわけですが、これが意外にも、相手と過ごすときの基本姿勢、を考えるきっかけになりました。
そもそも、あなたが周囲から「イタい」と思われている状態って、どういう状態だと思いますか?
それって「自分に問題があることを認識していない状態」だと思うんです。
自分では、当たり前だと思って、何も悪びれることなく、とっている態度や発言。しかし、それを受ける周囲からすれば「蔑まれている」「下心がみえすぎ」「話を聞いていない」「無礼だ」という印象を与えていることがあります。
著者の犬山紙子さんは、いろんな男性と飲みに行くというフィールドワークを通じて、「高学歴・高収入である男性ほど、イタい状態にある傾向が強い」という発見をしました。
世間一般にはモテるといわれる高学歴・高収入男性の多くが、なぜそのような「イタい状態」に、陥ってしまうのでしょうか?
本書では、犬山紙子氏がその原因を独自に分析し、世に存在する「イタい」高学歴男へ強烈な右フックを叩きつけます。
なぜイタい状態、になってしまうのか?
著者の犬山紙子氏は、かなーり、ひねくれた人だと思いますが(そうじゃなきゃエッセイストなんてできない)、高学歴男への指摘は、非常にクリティカルだと思いました。
イタい状態になってしまう理由は、ひとえに「相手の感情を無視しているから」ということなんです。
高学歴男性が、合コンや飲み会で出会う女性は、持っている背景も異なれば、している仕事も異なる。ましてや、性別すら異なる。
そんな相手に心地よく過ごしてもらうには、相手のことを少しでも理解して、相手の感情を考えて行動する、ということが、超大事なわけですね。
空気を読む、とか
周囲の同調圧力に従う、とか
をしなきゃならないのか、というと全くそうじゃありません。
目の前の相手への気遣いを忘れないこと。うまくできなくてもいいから、そういう姿勢を貫くこと。これができているかどうかが、イタいと思われるかどうかの境目なんだと思います。
犬山紙子氏はフィールドワーク(合コン)を通じた考察で、高学歴・高収入である男性は、いつしか天狗になってしまい、天狗であることに気付かないまま(周囲から指摘されないまま)年を取ってしまうため、上記のような姿勢を忘れてしまう、と結論づけています(詳細な考察は、著書へ!)。
そしてマインドセットは、腹落ちして理解しないと意味がないものです。腹落ちしないうちは、どんな対人関係のテクニックを学んで実践しても、小手先の対応でしかなく、ほぼ効果を発揮しません。
私自身も、まだ100%徹底して、配慮をする姿勢を貫けていないと思います。配慮の姿勢を保てているときも、配慮の仕方がまだまだ雑だと思います。
配慮の姿勢があっても、実際にできるかどうかはスキルの問題だと思います。つまり、相手への配慮の仕方は、勉強して身につけなければならないものなのです。
今後もいろんな本を読んだり、「あの人は周囲への気遣いが上手いな」と思える人を師にしながら、少しずつ身につけていきたいです。
『高学歴男はなぜモテないのか』は、そんなことを考えるきっかけになった一冊でした。